直也と別れて数ヶ月が経った日──

「じゃあ、るな。気をつけるのよ?」

「大丈夫だよ(笑)パパによろしくね」

今日からお母さんは
単身赴任のパパに会いにいく。

だからあたし一人なんだよね。

DVDでもみよっかな…






──ピンポーン

誰?

お母さんいないし...
ま、いっか。

「はーい」

────ガチャッ

「─っ!!」

どうして?

「な...んでいるの...?」

あたしの目の前にいるのは
元カレの直也。

せっかく忘れれたのに...

顔を見たら泣きそうになる

「るな...もう1回だけ話そう?」
「いや。帰ってよ...直也」

そう言うと、直也の顔が曇った

ちがう。なんか...変...。

───ガチャっ
いきなり上がりこんで
鍵を閉めた直也。

「何してるの?帰ってよ!」

「なぁ、なんで別れようなんて言った?
教えてくれよ。」

いつもより低い声...

「いた...っい!」

床に押し倒されたあたし。

「言えよ。理由言えよ。」

スーっと指で髪を触る直也
恐怖が襲ってきて
逃げなきゃ!って思った。けど
直也が手を押さえてるから動けない

「離して!直也!」

必死に抵抗しても直也は笑うだけ

「...らいいよ。」

直也が何か言った
「何?」
「るなが俺にキスしたらいいよ。離してあげる。」

「そんなっ...できるわけない!」

別れてるんだよ?
直也は意地悪だ。
でも逃げるにはこれしかない...

頬をすべっていく涙を
指で拭いてくれる直也。

「泣かないでよ。簡単なことだろ?」
「できない...」
「そ。じゃあしかたないね。」

「やだっ!やめて直也!!!!」
「何言ってんの?るながこうなることを望んだんだよ。」

あたしの両手をタオルで縛り
制服のボタンを1つ1つはずしていく直也

サーっと風が肌に触れて
恐怖感がいっそ強まった

「ぃ...っや!直也!やめ...って」

「その口ふさがないとね」

「んっ...ふっ...やぁだ...あっ」

初めてこんな深いキスした
気持ち悪い...
おかしくなりそう...

長いキスが終わって
頭がぼーっとしてたあたし。

スーっと首筋から胸にむけて
指を滑らす直也

ふわっと下着がはずされて
直也の手の動きで我に返った

「やぁっ...もうやめ...て...っ」

「今さら何言ってんの?可愛いよるな。
俺のところに戻るって言って?」

声を出すのも嫌になって
首だけを横にふる。

「そっか。じゃあ体に教えこまなきゃ。
るなには俺が必要ってことをね」

そういって胸にあった手は
だんだん下にむかっていった

グイッと開かれた足を
必死に閉じようとしたけれど

...男の力にかなうわけない

「るな...どうする?戻ってくるなら止めるよ。」

ギリギリになってまだ聞いてくる直也

どうしたらいいかわかんない。

怖くて震える体。

「こんなことする直也と...戻りたくない」

戻って同じことされるくらいなら
1回で終わったほうがマシ。

「素直じゃないね。るなは。」

「やぁっ...あっ!」

体が熱い。

「体は素直なのにね...るな。」

グッと引き寄せられた腰

ジリジリと痛みがはしってきた

「いったぁ...い...ハァハァっ...」

いや。体が熱い。
あたしおかしくなりそう。

「るな...ハァ戻ってこいよ...っ」

何回も何回もそう言う直也。
激しい動きに
2人とも息が荒くなる







「──ん?」
「目覚めた?おはよう。」

「いやっ!触らないで」
ふっと笑う直也

「ごめんごめん。昨日のことは謝るよ」

「帰って。満足したでしょ?ねぇ。帰ってよ。お願い...」

───ギュっ

ふわっと香る直也の匂い

なつかしい。

「悪かった」

その言葉にホッとした
もう昨日みたいなことはないんだと

「だけど俺...あきらめねぇよ?」

後から言ってきた言葉が
吐きそうになるくらい怖かった

「じゃあね。」

─────ガチャ



体の震えが止まらない。

でももう。あたしは自由なんだ。
怖かった...