健side

るなの腕を掴んだままやってきた空き教室


どうしたいかわからないまま
2人とも黙ったままだった


だけど俺は1つ聞きたいことがあった



「なんであの男がお前につきまとってんの?」

「あたしのこと...嫌いになるよ」

そう言ったるな。

だけど俺は嫌いにならねぇ。

コイツのことがほっとけねんだ。


ゆっくりと話し出したるな。


そうか...元カレね


小刻みに震えながら続きを話するな。

「......襲われたの」

最後のその言葉を聞くと同時に

俺の中で何かがプチっと切れた。


だからこの間...

「──っ!」

とりあえずタオルかなんか持ってこよ
コイツの泣くとこ見たくないし


「嫌われちゃった......」

タオルを持ってるなのところに
行こうとした時聞こえた

こいつを一人にしちゃダメだ。

そう思った


だからこいつを守る
俺が守る


「嫌いになんかならねぇ。」

今1番伝えなきゃいけねーことは
もっとほかにある。

だけどまずは安心させなきゃな。


「俺はお前の隣にいる。嫌いにならねぇ。」

「...っ...松本健...っありがと...う」

泣きじゃくるるな。

俺はそっと抱きしめた

だけどすぐに前のことを思い出し
パッと体を離した。

「怖いか...?」

さすがに嫌だったよな...

俺がるなの顔を見て聞くと

今度はるなから抱きついてきた

「大丈夫。」

そう言いながら...