それから少しした、冬のある日。
私の運命が、ぐるぐるにされた日。




その日は雪が降るんじゃないかとか言われていて、風があたると寒過ぎるからという理由で最近は自転車ともご無沙汰になっていた。




いつもより早い時間に家をでて、少し喋りながら歩く。




「ハルは志望校どうするの??」




私は家から2駅先の公立の西京寺高校を志望校にしようと思っている。



結構な名門で、行けるかどうか分からないけどお母さんとお父さんの母校だし、校風とか大学実績とかに憧れた。一緒の学校がいいというのはささやかな願いだ。





「多分西京寺だと思う」




「あー同じだ。あんた内申もいいし、成績もいいし、ここら辺でもすごい賢い方だからねー」





「うわっお前と幼小中同じで高校同じになるかもかー」





「悪うございました!どうせクラス一緒にならないだろうし一緒に学校も登校しませんよーだ!」




べえっと舌を出して反抗する。
素直に喜んだらいいのに。素直じゃない自分が嫌になる。だからハルに好きって言えないのかな?




登校したら、私のクラスの前に後輩がいた。ちまっとした、可愛い子。





「あのっ…!宇川先輩っ…!ちょっといいですか…?」