私はハルと同じ部活だ。



帰る時間も一緒だし、朝と同じように一緒に下校している。



少し違うのは競い合わずに負けた方のおごりでジュースを飲んで帰るくらい。




今日は久し振りにハルのおごり。
好きな炭酸飲料を頼んで、一気飲みする。





「ああー!疲れた!ダッシュやり過ぎでしょ!部長!」




ハルは最近部長に就任した。
きついメニューの立て過ぎで、ちょっと文句が言いたくなる。



「いいじゃん。ダッシュやったけど他のメニュー楽にしただろ?」




「いーや!きつかった!」




「それはお前の体力がないだけ!」




小競り合いも最近はいつものこと。




でもなんだかんだいってこじれたりしないのは長く一緒にいた賜物だろう。






小競り合いがひと段落したところでジュースを一飲み。




腕時計を見ると今は6時前。もう少しで最終下校時刻だ。





「そろそろ帰るか」




「うん」




「誕生日プレゼント、楽しみしとけよ?」




「…っ…うんっ!」




自転車にまたいで思いっきりこぐ。




少し涼しくなった数が心地いい。




速さを合わせながら一緒に帰っているハルの後ろ姿を見つめる。




私が好きって言ったら、あなたはなんて答えるの??




近過ぎて、遠い。


届きそうで、届かない距離が、ツラすぎるよ…