「美ー奈っ。起きなよ」



「んー…」




目をこすらながらにへへ、と笑う美奈良は可愛くて仕方がない。




「おはよ〜…架澄誕生日おめでと〜」



「ありがと〜。明日だけどね」



一応本当の事だけ突っ込んでお礼を言う。




美奈は天然ですごく可愛い。多少怖いところもあるけれど。



「そういえば今日も負けたの〜?宇川君との賭け」



「んーん。私が勝った〜」




「そっか〜。良かったね〜」




美奈は優しく微笑んでから、ふと意地悪な表情になった。




「お茶買いに行くの付き合ってもらってもいい?」



ヤバイ。何か聞き出されるだろうなと思いつつも美奈と一緒に自動販売機のある所まで行く。




廊下に出て少ししたら、美奈が急に立ち止まって聞いてきた言葉はまあ、意表をつくものだった。



「登下校中一緒‼︎一緒に小学校の時からラブラブに通ってる」



「ちょっ…ラブラブって…」




「お黙りっ‼︎この歳になってまで一緒学校の登下校をする異性の幼馴染はラブラブとしか言えないわっ‼︎」




「それはっ…私の家の所から学校に登校する同学年の友達がいないからっ…」




「そんなことはどうでもいいのよっ‼︎私が聞きたいのは、いつ宇川くんに、こ・く・は・くするのかだよ‼︎」




美奈の言葉に、私の頭は完全にフリーズした。