1番最初に沈黙を破ったのはりんりだった。




「おはよう架澄。色々大変だったね…」




ああ…この人も。冷たい。





「本当に!もう大丈夫?」




たくさんの子達が声をかけて来て私の周りには人だかりができる。



「…大丈夫だよ…」




言えるわけないじゃない。大丈夫じゃないって言ったところであんたたちは私にあたたかいものをくれるの?



ただ同情して、自分がいい人だって思いたいだけでしょ。




私が失ったのは、ハルと、美奈と、私と、日常。



それからしばらくは、愛想笑いもできない日々だった。
食欲も出ずに、体重は一気に減った。
学校では毎日本を読むか窓の外を見るか。



クラスメート達はだんだん私とは疎遠になっていった。