美奈の顔は今まで見た中で1番冷たくて、怒っていた。




「この…っ人殺し!!」




なに。何を言っているの?




美奈が腰をおろして私を睨む。冷たい目。唇をきっと引き締めて私の肩をつかんだ。




「ねえ…これで満足?宇川君を殺して、自分だけかわいそうですみたいな顔して。」




「…っ……そんなことっ……」





「思ってないなんて言わないで。宇川君の心をもてあそんでたじゃない。それで楽しんでたじゃない」





「もてあそんでなんかないっ……なんで…そんなこと…っ」




「ふざけないで!!私の気持ちも知らないくせに!!」




美奈の気持ち?美奈の…



もしかして…




「ハルのこと、好き…だったの…?」





「今更気付いたの?ふざけないで!あんたなんかもう友達じゃない!」





言うだけ言って美奈は帰って行った。


美奈が、ハルの事好きだった…?
ずっと、気持ち押し殺してたの?
私の…せい…?





私は、2つもの大事なものを同時に失ったの…?