「ただいま。」


結局、あの後も雑談をしたりしながら皆で家まで帰った。


愛姫も普通に笑っていたので、悲しそうに見えた…というのはただの幻覚だったのかもしれない、そう思っておこう。


そう決めた僕は自分の部屋に戻ってゆっくりしようとした。


しかし…―


「……色、何してるの。」


「…優か、ビックリした。」


「ビックリしたのは僕の方なんだけど…」


「あっ、ごめんごめん。」


色の家と僕の家は隣同士のため、色が自分の部屋から僕の部屋に来ていることが多かった。


「…で、何しに来たの?」


「…優に聞きたいことがあるんだけど、聞いてくれる?」


僕は黙って頷いた。