お父さんが倒れてから数週間後がたった今日、お父さんはつい亡くなってしまった。
理由はもちろんガンによるものであった。
「お父様…私にとってお父様はかけがえのない家族でしたよ…どうか静かにお眠りしてください。」
私はそれだけいうとお父さんの元を離れた。
不思議と涙は出てこなかったが、寂しい気持ちと悲しい気持ちで胸が締めつけられた。
「愛姫…、お父さんのお墓、ここでよかったの?」
「うん…またいつか私がこの地―アメリカに帰ってきたとき、ここで何があったかわかるように残しておきたいの。」
「そっか。」
「…そろそろ時間ね、行きましょう、柚志亜。」
「…はい。お嬢様。 」
こうして私達は日本へと向かっていった。