「愛姫しっかりして。」
「う…ん…。」
あれから私と柚志亜は私の家へと戻った。
私は覚えていないが、柚志亜が言うにはふらふらで何度か倒れそうになっていたらしい。
「まぁ…無理もないよね…。お父さんがなくなっちゃうなんて信じたくないよね…。」
「…うん。でも、それだけじゃないの…。真実を受け入れるために病院に行ったのに、私、何一つ信じようと出来てなくて…。」
気がつくと私は涙を流していた。
そんな私をみて柚志亜は優しく抱きしめてくれた。
柚志亜のぬくもりは暖かく、とても安心できた。
「愛姫…もう無理しなくていいんだよ…?一人で全部抱え込もうとしないで。」
「うん…ありがとう、柚志亜。」
私達はしばらくそのままでいた。