「お疲れ様でした」



そう言って店を出る。



少し前には石黒の姿。



この距離だったら道はわかるはずだし、一緒に帰ってるわけじゃない。


いい作戦だ!


そう思っていたんだけど



「何、後ろにいられると気味が悪いんだけど」




あっさり見つかる。




「ストーカーかよ」



そんな嫌味ったらしい言葉に反応出来ない位、ここら辺の道は怖い。



う、墓地か。


申し訳ないです、お邪魔します




そう心で何度も呟いて通る。



「おい聞いてんのかよ。無視か、うぜ」



その声が聞こえない位、何度も。