「えーでも、愛されてるって証が欲しいんですよ」
「なるほどね」
時間はどんどん過ぎていって
気がつけば今日会ったばかりの早瀬さんに
慧也のことを話していた。
「でもさ、俺だったら言いたくねーもん、好きとかさ」
「何で?」
「恥ずいし、馬鹿っぽい」
早瀬さんのキャラは少し壊れかけて。
言葉遣いは最初と違う。
だから、あたしももう自然とタメ口で。
「不安になるもん、たまに」
「まじか、女子ってそういうもんなのか。
じゃあ、あいつが怒ったのってそれかも。
サンキュー、勉強になるわ」
どうやら、好きと言わない早瀬さんに
彼女さんは不安になってしまったみたい。
どれだけ似てるの、あたし達。