「今日はわざわざ付き合わせてごめんね。ありがとう」
オムライスを食べる手を止めてまっすぐ慧也を見る。
「……何だよ、急に素直になると調子狂うんだけど」
どうやら、ごめんね、ありがとうと素直に言えるようになったあたしに
戸惑っているみたい。
「短い間だったけど、あたしをこの家に置いてくれてありがとう。
家もバイト先も一緒で、最初はすごく嫌だった。
悪口ばっか言われるし、そっけないし、冷たいし正直苦手だなって思った」
あたしは話し始める。
もしかしたら、慧也は何でこいつ語り始めてるんだ?って思うかもしれない。
でもそれでもいい。
思っていること、全て吐き出すんだ。