「な…んだって…? セラフィム様が………死ぬ……?」

そう呟いたきり、唇を震わせフューリィは二の句が継げない。

パールは青ざめ凍り付いたフューリィを正視できずに視線を落とす。

「聖具は、最後の仕上げに星麗の命を注いで完成するんだ。だから、セラフィムはあと少しで…」

「そんなバカな…そんな…そんな…!!」

フューリィがよろけながら立ち上がる。パールは顔を上げられない。

―どうしてもっと早くに教えてあげられなかったのだろう。フューリィがこのことを知れば聖具の完成を妨げるから?

違う、フューリィのこんな顔を、見たくなかったから…。

「セラフィム様…セラフィム様―――――!!」

ふらふらと駆け出すフューリィの後を、パールは追った。涙で顔をくしゃくしゃに歪めながら。