訂正しようと咳ばらいをして誤魔化す。 「…嘘、おめでとう。ちゃんと紹介しなよ」 拗ねたような顔で言うあたしに祐星は笑った。 「柚子も頑張って兄貴と結婚しろよ」 今世紀最大の触れて欲しくない話に祐星は触れた。わざとなのか無意識なのか分からないけど思わずまた涙が出てきてしまった。 祐真のお嫁さんになるとかほざいてた自分が恥ずかしくて仕方ないのに。 拒絶され続けたあたしがなれるわけないのにね。