「今日お袋が家でお前んとこのおじさんおばさんの結婚記念日祝うんだってよ。だから俺ん家来いってさ」
鼻水をすすって涙流しながら祐真に背を向けるあたし。話は聞こえてるけど祐真のほうを振り返れない。
「おい、聞いてんのか?」
後ろから肩を掴まれて無理矢理振り向かされたから、手で顔を隠してぶっさいくな泣き顔を見られないようにした。
「…そんなんメールしてくれれば良かったじゃんか。ずっと連絡待ってたのになんでこんな時に限って来るの……っ」
「…なんで泣いてんだよ」
深妙な声色で問い掛ける祐真に顔を隠してた両手を取られた。