なに今の。頭撫でられるのかと期待してしまったじゃん!
あたしが一人で恥ずかしい勘違いをしてると祐真はそれに気付くこともなくヒラヒラと手を振って去っていった。
そして朝比奈のとこに戻ると、「どうだった?」って聞かれたから「祐真なんか大嫌い」と答えると、
「好きとか嫌いとか聞いてねぇよ。オイル交換やらバッテリー交換聞いたかって聞いてんだよ」
「……すみません」
聞いてません。なんて自分から言わなかった。げんなりとした朝比奈はそれを察したのかあたしを置いてけぼりにしてバリバリ働き始めた。
よし、あたしも働くぞ。
その気合も虚しく、今日も朝比奈に怒られる1日でありましたとさ。