あたしがどんな思いで祐真に会いに行かないのか、どんな思いで忘れようと必死なのか、分かってないくせに文句なんか言うなよバカ祐真。
「会いに行ったら行ったでウザがるくせにそんな事言わないでよ」
そうハッキリ言うと祐真の顔つきが変わって、まるで我に返ったかのような様子で。
「…そうだな。悪い」
「………」
「つーか、バイトしてるって知らなかった。いつから?」
は?なんで今話題180度変えたの?
そうツッコミたくなったけど、冷静に「ほんと最近。何日か前だよ」と答えた。
「マジか。じゃあ頑張れよ。ヘマすんじゃねぇぞ」
そう言ってあたしの頭を撫で…る訳じゃなく、祐真の右手があたしの頭の上を通過して自分のポケットにその手を戻した。