「ねえ遼君。」


「・・・ん?」


「遼君は好きな人いるの?」


「えっ。さ、さぁ?」


「いるんだ!」


「さぁね。」


「なによぉっ教えてくれたってイイデショッ」


「っ・・・。わかったよ。教える。 いるよ。好きな人」


「ぇえっ!?誰!?」


「それは秘密。いいだろ、好きな人いるって答えたんだから。」


「何よそれぇっ・・・。もぉっ。」


 このときワタシは、遼君の好きな人が私であったらいいのにな・・・。と思ってしまった。


こんなことおもったのハジメテだ。


でも、絶対それはない。だって、ワタシと遼君はまだ知り合っただかり。


それなのに、好きになるなんて、ありえない。うん。絶対に。


 初めてのコイは、なんかうまくいきそうもないだろう。


・・・コイなんだから当たり前か。


ハツコイだってなんだって、うまくいかないのは当然のことか。


 そう思いながら、歩いていた。


「遼君の事・・・。諦めようかな・・・。」


「俺がどうしたの?」


「えっ!遼君!?あっえっとおはよっ!」


「はよ。ねえ、俺が何?」


「なっなんでもないよっ!気にしないでねっ!」


「そっか。じゃあ行こうぜ。」


「え!?ドコに!?」


「ドコにって・・・。普通に考えて学校だろ。」


「あ。。。そっか。」
 

 カァッ。。


 ワタシは顔が真っ赤になった。


 すると遼君は。

 
 クシャッ


「ふぇ・・・?」


 また、顔を赤くしながら、ワタシの頭をなでてくれた。


 こんなに嬉しく思うことは、今までに一回もない。


コイをしたら、こんなことを思うこともあるんだ。

やっぱり、諦めるなんて間違ってたかも。頑張ろう!