沖縄中部の小さなライヴハウスだった。
米軍向けのブルースから沖縄民謡まで、初めて行ったそのライヴハウスは、まさにチャンプル状態の出し物をしていた。
ステージは、小さく客も五十人も入ればいっぱいだろうと思えた。
普段は、バーになっていてライヴの時だけステージを組むようで正確にはライヴハウスとは言えないだろう。
俺と友人の公一は中部の街をうろうろしていてたまたま、そのライヴハウスを見つけて興味本意で入り少し驚いていた。
米軍が半分くらいとそれに付いて来ている女の子達が大半で沖縄の男は少数なのだ。
まして内地から来てるのは、俺達だけだろうと思えた。
米軍の男は、黒人ばかりでどうやらここは、黒人のテリトリーのようだった。
かつては、黒人のテリトリーと白人のテリトリーが、はっきりしてたらしいが、今はここまではっきりしてるのは、珍しいなと思えた。