しばらくすると夕食の時間になり、テーブルマナーを学んだ。
セレブなみんなは完璧にこなしていた。
あたしも、何とか無事に済ますことができた。

「早く着替えないと遅れますわよ」

翌日の昼からは、ビーチでみんなと交流を深めると言う名の自由時間だった。

「えー…」

南の島だからと浮かれてビキニを買ったものの、いざ着ると恥ずかしい。

「…それ、桜村さんによく似合ってると思いますわ」

ちらりと見て鏑木さんはそう言ってくれた。

「ありがとう!なんか勇気出た‼︎」

あたしがそう言うと、鏑木さんはニコッと笑ってくれた。
この学園に来て、そんなふうに接してくれる女の子はいなかったからたったそれだけのことなのにやけに嬉しく感じた。