意外だった、健人があたしのことを好きだったなんて

「 で⁈どうなんだよ!お、お前は、斗真のこと…好きなのか?」

「 そ、それは、まー…うん…」

「 あいつのどこがいいわけ?お前小学校のころ告ってふられただろ!しかも二回!」

ムッときた、なにも大声で言わなくたって…

「 ち、違うもん!告ったのは二回だけど!ふられたのは一回だもん!一回目は返事なかったし忘れ去られただけだし!」

「 同じことだろ⁈忘れるってことはそれだけお前に興味がなかったってことだろ⁈そんなやつのどこがいいんだよ‼」

『 お前に興味がなかった 』その言葉に涙が出た

「 …うっ…そ、そんなの、わかってるよ……っ…と、斗真が、あ、あたしにこれっぽっちも興味がないくらい…っ…、で、でもしょうがないじゃん、好きになっちゃったんだから…」

自分でもちゃんと自覚している、あたしがどんなに想ってもこの恋は叶う確率なんてない、斗真はあたしに『興味すらない』いつも他の人とくっついちゃう
でも、だからってあたしが諦められるわけがない、諦めたいけどできない、あたしにとって斗真は、すごく大きな存在で、それを手放すなんてこんなに難しいことはない、斗真以上の人が現れない限り不可能だ

「 あたしだって、諦めたいよ!こんな辛くて苦しい想いしたくない…でも、諦められないだよ……それだけ、斗真のことが好きだから!そういうことだから、ごめんだけど、健人とは付き合えない、健人のことは好きだよ、でも…それは恋愛とかじゃなく友達としてだから…」

「 だからなんだよ、お前が今俺のことどう想っていようが関係ない!付き合えない、はいそうですかで終われるかよ!俺はお前が好きだ!ぜってーほれさせてやっかんな⁉」

健人の言葉にあたしは、呆気にとられた