それは、私だけの密かな恋だったのに!


私だけの秘密の願いだったのに!


知っているのは、私と愛里と沖本君だけのはずなのに!!




なんで、それを知っているの!?




「私、最近頑張って沖本君にアタックしているのよぉ。


そんで、沖本君がぽろっと口に出したの。


『平井、うざい』って」


「!」




体がガクガクして、震えが止まらなくって、


胸がぽっかり開いたような感覚になる。




-平井、うざい。




沖本君が私を嫌っている事は知っている。


だけど、私は傷ついてしまった。




顔がブサイクと自分でわかっていても、


誰かにブサイクと言われると、悲しい気持ちになるのと一緒だ。




嗚呼、沖本君。


貴方は、本当に私が嫌いなんだね。