「よー、平井」


「キャハハハッ」




ガラッと空き教室の扉を開ける音と同時に、


私をいつも執拗にいじめてくる女子達の声が聞こえた。




なんで……ここに………………?




「どうしてって思ってるでしょ?」




かつて友達だった円が、私に言った。


私は、体を強張らせる。




「怪しいと思ってたんだよねぇ、この教室。


調べてみたら、サッカー部の練習がよく見えるわけよ。


それに、ここは空き教室だから、隠れるには都合が良いし…。


ねえ、アンタ、沖本君が好きなんでしょう?」


「!!」




な、なんでそれを……!?