-一週間後-




いじめは、段々とエスカレートしていった。




トイレで、汚水を頭からぶっ掛けられたり、


タワシで背中を思いっきりこすられたり、


体育の球技で、思いっきり私に集中攻撃してきたり、


聞こえるように悪口を言われたり、




私の心は、ボロボロだった。




それでも、放課後にあの空き教室へ行って、


サッカー部の練習をじっと眺めていると、


不思議と、心が晴れた。




朝の、あまり誰もいない時間帯は、沖本君があの


小さな桜の木を世話しているところを、静かに


眺めることができたし、




心の休息は、何とかできていた。