「この街に住んでるなら…
誰でも知ってるんじゃない?」


僕は、あえてそれだけ答えた。


「俺…

お姉さんの名前知りたいって言ったよね?

教えてよ。」


慶都は、真剣な顔をして聞いてきた。


やっぱりな~
もう…慶都は僕に夢中だ。


「ねぇ、お姉さん…

無視しないでよ…」


慶都は悲しい顔をして、僕に言ってきた。