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ゲームセンターから一歩外へ出ると店内の音が小さくなる。


あたしと実紗は葵君が歩いて行った方向へと移動した。


いろんな人に紛れていても、背の高い葵君ならすぐに見つけられる。


案の定、行きかう人たちよりも頭一個分突き出た葵君を、実紗はすぐに見つけて駆け寄った。


「葵、一体どうしたの?」


「今日は帰るのが遅くなるなんて聞いてないぞ」


葵君の怒った声が聞こえてくる。


あたしはようやく人ごみをかきわけて、2人の元へとたどり着いた。


「ちゃんと、出かけてくるから待っていてって言ったじゃない」


「待っていたさ!! でも実紗は帰ってこなかった。だから探しに来たんじゃないか!!」