☆☆☆
実紗は大きな公園のベンチで肩を落として1人で座っていた。
その格好はバイトが終わった時と同じ服装で、秋の夜にはどう見ても寒すぎる。
あたしはすぐに実紗へ駆け寄り、「大丈夫!?」と、声をかけた。
実紗はゆっくりと顔を上げたが、その目は随分と泣いたのだろう、赤くなっていた。
「陽子……どうしよう……」
実紗が冷たい手であたしの手を握る。
あたしはその手を温めるように握り返した。
「大丈夫、きっと見つかるから」
なんの根拠もなかったけれど、そう言うしかなかった。
「もう一度一緒に探そう?」
そう言うと、実紗は泣きはらした顔で小さく頷いたのだった。
実紗は大きな公園のベンチで肩を落として1人で座っていた。
その格好はバイトが終わった時と同じ服装で、秋の夜にはどう見ても寒すぎる。
あたしはすぐに実紗へ駆け寄り、「大丈夫!?」と、声をかけた。
実紗はゆっくりと顔を上げたが、その目は随分と泣いたのだろう、赤くなっていた。
「陽子……どうしよう……」
実紗が冷たい手であたしの手を握る。
あたしはその手を温めるように握り返した。
「大丈夫、きっと見つかるから」
なんの根拠もなかったけれど、そう言うしかなかった。
「もう一度一緒に探そう?」
そう言うと、実紗は泣きはらした顔で小さく頷いたのだった。