耳元でうるさく携帯電話が鳴ったのは、夜中のことだった。
いきなりの着信音に驚き飛び起きるあたし。
枕もとを見ると、携帯電話がせわしなく光り、着信を知らせているのが目に入った。
「こんな時間に誰?」
ブツブツと文句をいいながら電話を取ると、そこには実紗の名前が表示されていた。
時刻は夜中の2時が過ぎていて、あたしは目を丸くする。
実紗はこんな真夜中に電話をかけてくるような、常識のない友達ではない。
あたしはベッドの上に座り、すぐに電話をとった。
「もしもし、実紗?」
あたしがそう言い終わるより早く、実紗は口を開いた。
《陽子どうしよう!? 葵が帰ってこないの!!》
焦った口調でそう言う実紗。
「帰ってこないってどういうこと?」
デートで葵君と別れてから、もう何時間も経過している。
《アルバイトから帰ってみても葵の姿がどこにもなくて、家中探してもいなくて……。
それで、今までずっと近所を歩き回って探していたんだけど、それでも見つからなくて……》
実紗の声は徐々に小さくなり、最後にはすすり泣きの声が聞こえてきた。
いきなりの着信音に驚き飛び起きるあたし。
枕もとを見ると、携帯電話がせわしなく光り、着信を知らせているのが目に入った。
「こんな時間に誰?」
ブツブツと文句をいいながら電話を取ると、そこには実紗の名前が表示されていた。
時刻は夜中の2時が過ぎていて、あたしは目を丸くする。
実紗はこんな真夜中に電話をかけてくるような、常識のない友達ではない。
あたしはベッドの上に座り、すぐに電話をとった。
「もしもし、実紗?」
あたしがそう言い終わるより早く、実紗は口を開いた。
《陽子どうしよう!? 葵が帰ってこないの!!》
焦った口調でそう言う実紗。
「帰ってこないってどういうこと?」
デートで葵君と別れてから、もう何時間も経過している。
《アルバイトから帰ってみても葵の姿がどこにもなくて、家中探してもいなくて……。
それで、今までずっと近所を歩き回って探していたんだけど、それでも見つからなくて……》
実紗の声は徐々に小さくなり、最後にはすすり泣きの声が聞こえてきた。