すっかり彼氏人形の魅力に取りつかれてしまったあたしは、家に帰るまでにそれぞれの彼氏に名前を付けた。
実紗の彼氏は葵(アオイ)と言い、あたしの彼氏は蒼太(ソウタ)と名付けた。
こうして2つの彼氏を並べてみると、あたしたちの異性への趣味は全く別物だということに気が付いた。
葵は健康的に焼けた肌をしていて、短髪でスポーツマン。
一歩の蒼太は色白で大人しく、保守的な性格をしている。
「じゃぁまた明日ね、陽子」
十字路まで来て実紗が立ち止まる。
「うん。またね」
いつもならここから1人になるかえりみち。
あたしは蒼太と2人で歩き出した。
いつもは少しさみしくなって、携帯電話を取り出す帰り道。
今日は蒼太と手を繋いでいて、携帯電話をいじる手が空いていない。
行きかう人はチラチラと蒼太を見て、うらやましそうにしているように見える。
あたしはすっかり優越感に浸っていたのだった。
実紗の彼氏は葵(アオイ)と言い、あたしの彼氏は蒼太(ソウタ)と名付けた。
こうして2つの彼氏を並べてみると、あたしたちの異性への趣味は全く別物だということに気が付いた。
葵は健康的に焼けた肌をしていて、短髪でスポーツマン。
一歩の蒼太は色白で大人しく、保守的な性格をしている。
「じゃぁまた明日ね、陽子」
十字路まで来て実紗が立ち止まる。
「うん。またね」
いつもならここから1人になるかえりみち。
あたしは蒼太と2人で歩き出した。
いつもは少しさみしくなって、携帯電話を取り出す帰り道。
今日は蒼太と手を繋いでいて、携帯電話をいじる手が空いていない。
行きかう人はチラチラと蒼太を見て、うらやましそうにしているように見える。
あたしはすっかり優越感に浸っていたのだった。