実紗の葬儀が終わり一旦家に帰ったあたしは、2人に連れられて近くのファミリーレストランに来ていた。
普段なら食欲がそそられるにおいも、今は吐き気を伴うようなにおいに感じた。
あたしが口に手を当てて眉を寄せると、2人は心配そうに顔を覗き込んできた。
「大丈夫?場所を変えようか?」
恭子さんの言葉に、あたしは左右に首をふった。
「大丈夫です。これから先どうしたらいいのか、早く相談したいです」
実紗が殺され、次は自分の番だと思うと一秒も待っていられなかった。
食べ物のにおいくらい、我慢できる。
「そっか……。さっき家に帰ってこれを持ってきたの」
そう言うと、今日さんは小さなバッグから一枚の名刺を取り出した。
「これって……」
見覚えのある名刺に目をまるくする。
「それはたぶん、【彼氏人形】を売っていた人の名刺だと思うのよ。依子の部屋の押し入れから出てきたわ」
恭子さんの言う通り、それは藤井さんの名刺だった。
しかし、あたしの持っている名刺とは電話番号や住所が違う。
普段なら食欲がそそられるにおいも、今は吐き気を伴うようなにおいに感じた。
あたしが口に手を当てて眉を寄せると、2人は心配そうに顔を覗き込んできた。
「大丈夫?場所を変えようか?」
恭子さんの言葉に、あたしは左右に首をふった。
「大丈夫です。これから先どうしたらいいのか、早く相談したいです」
実紗が殺され、次は自分の番だと思うと一秒も待っていられなかった。
食べ物のにおいくらい、我慢できる。
「そっか……。さっき家に帰ってこれを持ってきたの」
そう言うと、今日さんは小さなバッグから一枚の名刺を取り出した。
「これって……」
見覚えのある名刺に目をまるくする。
「それはたぶん、【彼氏人形】を売っていた人の名刺だと思うのよ。依子の部屋の押し入れから出てきたわ」
恭子さんの言う通り、それは藤井さんの名刺だった。
しかし、あたしの持っている名刺とは電話番号や住所が違う。