「なに?」
恭子さんは座布団の上で体制を直す。
「彼氏人形は実在しています」
あたしがそう言うと、恭子さんは口をポカンと開けて黙り込んでしまった。
「なにを……言っているの?」
「本当のことなんです。彼氏人形というのは最初は優しいんですが、すぐに残酷な性格を表に表わすんです。
依子さんが彼氏人形を購入していたとすれば、妙な亡くなり方をしていても、まだ納得できるんです」
早口でそう言うあたしに恭子さんは今まで見せたことがないくらい、嫌悪に満ちた表情を浮かべた。
「何をわけのわからないことを言っているの? 人形が人間を殺せるワケがないでしょう!?」
声を荒げて反発する恭子さん。
彼氏人形と依子さんの死を結び付けたくないという、強い気持ちがあるのかもしれない。
「殺せるんです」
そう言ったのは実紗だった。
実紗は肩から吊るしている腕を恭子さんに見せた。
恭子さんは座布団の上で体制を直す。
「彼氏人形は実在しています」
あたしがそう言うと、恭子さんは口をポカンと開けて黙り込んでしまった。
「なにを……言っているの?」
「本当のことなんです。彼氏人形というのは最初は優しいんですが、すぐに残酷な性格を表に表わすんです。
依子さんが彼氏人形を購入していたとすれば、妙な亡くなり方をしていても、まだ納得できるんです」
早口でそう言うあたしに恭子さんは今まで見せたことがないくらい、嫌悪に満ちた表情を浮かべた。
「何をわけのわからないことを言っているの? 人形が人間を殺せるワケがないでしょう!?」
声を荒げて反発する恭子さん。
彼氏人形と依子さんの死を結び付けたくないという、強い気持ちがあるのかもしれない。
「殺せるんです」
そう言ったのは実紗だった。
実紗は肩から吊るしている腕を恭子さんに見せた。