鎌田恭子(カマタ キョウコ)住所はここから10分ほど歩いたあたりになっている。


「良子さん、このアドレス帳って……」


「うん。貸してあげる」


あたしが最後まで言う前に、良子さんはそう言った。


それだけでもありがたいのに、良子さんは先に鎌田恭子さんに連絡を取ってくれると言った。


「あたしも久しぶりに恭子と話たいし、亡くなった妹の話を聞きたいのなら連絡しておいた方が絶対にいいから」


「なにからなにまでありがとうございます」


あたしと実紗は心から良子さんに感謝した。