あたしは次のサイトを見ることができず、ネットを閉じた。


解決策がどこにも見当たらず、頭を抱える。


「どんな性格に設定しても無理って、書いてあったね……」


実紗が呟く。


「うん……。でも、あれは実際の購入者の書き込みじゃないから……」


そう言ってみても、あたしの言葉に説得力なんてなかった。


あたし自身、もう彼氏人形から逃れる術はないんじゃないかと思っている。


「……良子さん、今日ってバイトだっけ」


ふと、あたしは良子さんの言っていた噂を思い出した。


今ネットで見たのと同じような内容だったけれど、良子さんの場合はすごく身近な話だ。


もし、亡くなった子を知る人物と会う事ができたら、なにか別の話ができるかもしれない。


「今日は休みみたいだよ」


実紗がいつも鞄に入れたままにしているシフトを確認してそう言った。


「良子さんの家に行って、話を聞いてみよう」


そう言い、あたしは立ち上がった。


良子さんの家がどの辺にあるのか、だいたいの場所は知っている。