実紗が恐る恐るそう聞いてくる。


あたしはマウスを動かす手を止めた。


「……わからない……」


ここまで確認してきたサイトでは、彼氏人形を買った人間は死ぬと最後に必ず書いてあった。


その文字を見るたびに胸はキュッと締め付けられて、呼吸が苦しくなった。


【どんな性格に設定しても無駄。彼氏人形は殺人兵器だ】


【彼氏人形は持ち主を殺したあと、販売した人の元へ自動的に戻って行く。


そして再び販売されているっていうのが、一番打倒な考え方】


【でも、なんのために彼氏人形は購入者を殺すんだろうね? もし、元々殺すようにプログラムされているとしたら、立派な犯罪だよね。


まぁ、ただの都市伝説だけど】


そんなやりとりを目で追っていくと、どんどん未来が見えなくなっていく。


「どうしよう……実紗……」


「あたしにわかんないよ……」


実紗が今にも泣きだしてしまいそうな声を出す。


少しでも情報が得られればと思ったけれど、これじゃぁ自分たちを精神的に追い込んでしまっただけだ。