人のすべてを見透かしたようにそう言われ、あたしは思わず後ずさりをした。


「あ、ごめん……。気に障ったなら謝るよ」


「いえ……当たっていますから」


「やっぱりね。だけどここへ来てもその解決策は見つからなかったってところかな?」


「……はい」


「じゃぁ、困っていることが解決したらまた遊びにおいでよ」


彼はそう言い、ほほ笑んだ。


クシュッと人懐っこそうな笑顔。


「ありがとうございます。また、今度はちゃんとお客さんとしてきます」


あたしはそう言い、実紗と2人でガラス細工のお店を出たのだった。