そう。俺たちの学年は、一クラス12人の

生徒数。

学年でも二クラスしかない過疎地の村な

のだ。

俺たちの学年は、まだこれでも多い生徒

数であり、一年生、二年生にあたっては

一クラスしか用意はされていない。



しかし、人は少ないが自然は多く残され

ている。



今の季節は、ひまわりが村中を綺麗に咲

き誇り、セミ達が賑やかに歌う。

学校の周りは田んぼが広がり、のどかな

光景が広がっている。

都会では当たり前に目に出来る、マンシ

ョンやビルもなく、古い家屋やお地蔵様

を辺りには、よく目にする事が出来る。



夕方近くになると、カラスが飛び回り、

カアカアと騒ぎ立ててはいるが、それも

田舎の光景には特に違和感もない日常の

風景。



高校を卒業すると、大半の者がこの村か

ら去り都会に行くのだが、この村を俺は

気に入っているんだ。