毎朝の事だが、またオサムが大声で騒い

でいる。

毎朝これが、普通になってしまっている

光景なのが、正直、面倒でもあるんだよ

な……



「なぁ! 昨日テレビでやってた格闘技

みたか? めっちゃおもろかったよな!

なぁなぁ! 聞いてるかー?」



たぶん俺に遠くの席から話しかけている

んだが、朝から大声はかなりキツイ。



「オサム! いい加減にしてよ!

毎朝毎朝、そんな大きな声で話さないで

くれる? かなり迷惑! 話すなら小声

で話なさいよ!

ほんと、周りの迷惑も考えなさい!

毎朝、何回も同じこと言わさないで!」




これも朝の通常。

カオルが、怒りに満ちた顔でオサムに切

れかかっている。



「カオルちゃんも観たか? 昨日の……」



話を遮り、カオルがぶちギレていた。



「うるさい! 観るわけないでしょ?

オサム、いい加減に空気読みなさいよ!

イライラするなぁ!」



「チェッ……これだから女は嫌なんだよ。

格闘技の良さが分かんないだもんなぁ」



ブツブツ言いながら、オサムは背伸びを

していた。