「お爺ちゃん、おかえり!」


「あぁ、ただいま。何か話があるそうだ

が?」



「そうなんだよ。昨日少し聞いた、村の

言い伝えの話なんだけどさ……」



「その話か……言い伝えは守っておけばい

いんじゃ。あまりそれに首を突っ込むで

ないわい」



「だってさぁ……やっぱり気になるよ、そ

ういう話は……あとね、夏休みに入れば、

マキちゃんのお父さんが寺に来いって話

してくれてるんだよ。知ってるでしょ?

お寺の住職さん」



「あぁ。もちろん知っているが、いった

い住職さんがなぜ、秀弘を呼ぶんだ?」



「えっとね……」



俺は、今日話した内容をお爺ちゃんに伝

えてみようと、考えてたんだ。



そしたら何かお爺ちゃんも、村の言い

伝えについて知っている事を、話し出す

かと思って……