「おい、オサム大丈夫かよ?

ビビリ過ぎだろ? そんなに青い顔をし

てさぁ」



「ほんとだぁ! いいこと私、思い付い

ちゃった! これからは、オサムが騒ぎ

出したらこの話をすればいいのね!」



カオルが冗談とも本気ともつかない話を

していたが、オサムはそれには答えずに

ただうつむいたまま、黙りこんでいたの

である。



「私……今日は帰ろうかな……

知らなかった事が出てきちゃって、なん

か頭の中で整理が出来ないみたいだから

さ……」



「俺も帰るよ……でも家に帰るのも怖くな

ってきたわ……」



二人は、そのまま俺達とは別の方向にあ

る家に帰って行ったのだ。