「でもさ言い伝えによると、満月の日で

もさ、どこの家に隠れているかは分から

ないんだろ?
 
じゃあ、もし仮にいたとしても滅多に会

うことはないんじゃないか?」



俺は、不安げな表情をしているオサムが

少し気の毒になり、安心さしてあげよう

と話していた。



「そうだよな……大丈夫だよな……

どこに現れるか分からないなら、移動し

てるって事になるもんな……

きっとさ……」



「じゃあ、次の満月の日にやってみなさ

いよ、オサム」



カオルがイジワルそうな声で呟いていた

のだ。

まぁ、仲の良い四人だから許せる範囲だ

が、少々こうたが可哀想にさえ見えてく

る。



「やだわ。やらねぇよ……」



カオルの問いかけにまたも、か細い声の

オサムに戻って行ったのだ。