俺たち四人はその日の放課後になると、

昼休みに話していた会話は忘れ、オサム

の格闘技話に付き合わされながら、帰宅

していたんだ。



「お前は、その話になると普段の倍の大

きさの声になるよな?

もう少し、おとなしく話せよなー。

またカオルがキレちゃうんだからさ」



俺が諦めムードで話し掛けるものの、

オサムは空気も読まずに更に話を続けて

る始末。



「じゃあ、私たちこっちの道だから!

また明日ね、二人とも! 気を付けて帰

ってね!」



マキちゃんがオサムを引き連れて、俺た

ちの帰宅側とは別の道に行くと、やっと

静かな光景に戻る事が出来てきた。



カオルの表情もやっと、和やかになって

きたような気がして、俺も安心出来る時

間を作ることが出来てきたのだ。