「紗英は一番大切な女友達で、一緒いて楽しいし、何でも話せるし、卒業してもずっと仲良しでいたいし。
そばにいられたらなぁーって思うかなぁ‥」
プッ……
また雅紀が大爆笑してる。
人に聞いといて それはないだろ!!
「お前さ…そういうの“好き”って言うんだよ
鈍いねぇー本当に
確かにな、身体のこと気にして、仁のこと嫌ったりする奴いるかもしんねぇーけど
紗英はお前のこと絶対そう思ってないって。
今の言葉、直接紗英に言ってやったら仲直りできるって♪」
「そんな勇気ねぇーよ」
「明日は卒業式だぞ〜紗英とこのままでいいのかなぁー♪
次はおまえの番!!
まっ、ちゃんと結果報告してねー」
そう言い残して、雅紀はいなくなってしまった。
結局、アイツは何をしにここに来たんだ…
シーンと誰もいない音楽室にいると、懐かしい思い出が何だか自然と込み上げてくる。
そうだ…初めて紗英と話したのって、よく考えたら教室じゃなくてこの場所。
明日、本当に卒業なんだよな…