なんて卑怯な男だ!!!あれは反則だ!!!!
授業中もさっきの中山の顔を思い浮かべしまう。

あ、うん…えっと、まぁ。見てわかるようにわたしは中山のことが好きだ。

あの入学式の時から、でもたぶんあいつはわたしのことをなんとも思っていないと思う…

しかも!こいつもみくちゃんと同じくモテモテでたった1ヶ月で何人もの可愛い子に告られていたのに、
1人もOKした人はいなかった。

だから、これは諦めるしかないのだ…
あんな可愛い子たちを振るのにわたしなんかもっと論外だからな…

ん?まてよ…あんな可愛い子ばかりに告られてるのに全く揺るがないなんて…
これは、も、もしや…!!!

中山は女子に興味がないのかもしれない!!!!!???!!

そ、そーなのか!!!!いや!そーだ!!!そーなんだよ!!!!

お、まてよ…航…中山はいつも航と一緒に生活を共にしてるんだぞ?

あのドSと!!!なのにいつも笑顔だ。なぜだ…なぜ…中山は…
あ!!!航が好きなのか!!!!

そういうことなのか!!それなら仕方ない!!諦めよう!!!諦めよう!!!!ふふふははは!!!!

「ぷっ、」

いつのまにかすぐ近くに中山の顔があった。

「どーしたの?すごい顔してたよ、面白すぎ」

爆笑している中山。

「あ!また、考え事?悩み事でもあるのか〜?」

「べべべべつに、なんもないっすけど?」

「“べ”の数多い!!」

そういって笑う中山。

だめだなぁ、諦められない。