小花柄のワンピース。
派手すぎず控えめすぎず、
…ちょっと丈は短いけど。


全身がうつる鏡の前でくるりと、
回り、後ろ姿もチェックする。


うん、よし。
大丈夫、…似合ってなくはない。
行こう、部長が待ってるんだった!

私は慌ててショルダーバッグを
肩に掛け、急いで玄関へ向かい
扉を勢いよく開けた。



「すみません!お待たせしました…!

…あっ!」

「七瀬!」


慌てて外に出た瞬間、足をくじき、
勢いよく転んでしまった。
…正確には、転びそうになった。

地面に手がつきそうになった瞬間に、
部長に抱き止められた。


「だからゆっくりでいいって言っただろ?
いつも危なっかしいな、お前は。」

そう言ってまた微笑む部長。
そんな姿にも見惚れる、でも、
また壁を感じた。