ある日、並木が5時限目に遅刻して学校に来た。







教室に入ってきた並木は
とても痛々しい姿だった。






「並木くん!?どうしたのその傷は!!」



国語担当の橘(たちばな)先生が驚いて聞いた。







並木の姿を見たら
誰もがそう言うだろう。




まぶたは切れて
血が目に入るほど勢いよくでている。
口からも血がでていて
見ていられないくらい顔が腫れていた。





「野良猫と闘ってました((笑」
相変わらずジョークは言えるみたいだ。


あきらかに違うと皆はわかっていたが、


「マジで!?
お前、授業サボって何してんだよ!」

と並木の話に合わせた。




「並木くん!!
そんなことより、
早く保健室に行きなさい!!」

橘先生は慌てて言った。




「先生!!
私が連れて行きます。」


華奈が勢いよく立ち上がり
言った。







華奈は何故か他人事じゃない気がしていた。