「何で、俺を指名した?」 「顔が強張ってますよ、先輩。」 「ねぇ神也くん、人間は最高限度までいくと、自分でも何をしだすか分からない ものなんだって。」 「そこにいる宮崎くんも、共犯者ですよ。」 冷や汗をかいている神也の前に立ち、真っ黒に澄んだ目で笑って見せた。 「キャ~!!」 「まさにこれが、〈青菜に塩〉・・。」 宮崎は、神也を助けることなく、本を読み始めた。