はるside

「さっきの人って、岬境くん?」

「うん。知ってるの?いより。」

「同じ中学校だったからね。仲良かったっけ?ハルちゃん。」

「昨日少しね・・。」

なぜか話題に入ってこない玲、今日は静かだな・・。

「席につけぇ。」

服装が特徴の若末 謙二(わかまつ けんじ)通称、マツケンが教壇に立つ。

「良いか、今から2週間後にある学年レクの出し物を決める。何か案はないか?」

「はい。」

威勢のいい返事が挙がった。

「演劇はどうでしょうか。」

発言したのは、今日言葉を発していなかった玲だった。