あたしと大輝が小さい頃、あたしたちは家が隣同士だったからよーく遊んでいた。
「だーいちゃんっ一緒に遊ぼぉ」
「くーちゃん、公園いこっ!」
あたしの隣には昔から大輝がいた。
中学のときだって、周りからは
「胡桃ちゃんって、大輝くんと付き合ってたりする?」
なんて、よく聞かれた。
「ううん、付き合ってないよ」
そういうたび女子たちは嬉しそうに大輝のことを聞いてくる。
バレンタインのときはあたしに渡してほしいっていってくる子も多かった。
あたしは、幼なじみでもいい。
それでずっとそばにいれるなら。
なんて思いながらも高校に入った。
すると大輝は今まで以上にモテ始めて、すっかりあたしのことなんて忘れている様子だ。
そしてあたしの親友である美咲が大輝のことを好きだって聞いた。
そのときあたしは応援するしかなかった。
だって、親友なんだもん。
それに、美咲は自分から告白するんだってよく言っていた。
そして、美咲は見事に成功。
美咲は喜んで泣きながら
「あ…ありがとお。あたし、胡桃がいなかった、付きあえてなかったよぉ…」
そんなことを言ってきた。