「ごめん…きょーやの気持ちはすごくすごく嬉しい!

でも、その気持ちには答えられない…ごめん」



この、きょーやの気持ちを断ったら、今の関係が壊れてしまうかもしれない。

でも、かといって好きでもないのに付き合ったら相手に失礼だし…。



「そっか、真奈は好きな人いるの?」



「え、えぇ!!?べ、別にいないけど?」



「嘘つけ、めっちゃ動揺してんじゃん。

あ!まさか竜也?一緒に住んでるんだし、少しぐらいそうゆう目で見ちゃったりするんじゃね?」



「ど、動揺なんかしてないし!てか、竜也なわけないじゃん!」


きょーやがお腹を抱えながら笑った。



「ははっ…

まあ、真奈が幸せになるんなら俺は真奈の恋を応援するよ」



そう言って、きょーやは無邪気に笑った。



「ごめん、真奈先に戻ってて」



「あ、うん!」



私は、走ってキャンプ場に戻った。



ふと立ち止まって後ろを振り返ると、木にもたれかかって泣きじゃくっているきょーやの姿があった。